ゲーム業界に行くのを迷っているあなたへ

こんな考え方もあります。第一志望の『他』業界へ行くためのつなぎとして、ゲーム業界を利用する。どうでしょう。生粋のゲームファンの方には怒られそうですが、あくまで「生計を立てる」というロングスパンで見れば、極めて現実的な考え方です。

というのも、そもそもゲーム業界の平均勤続年数は、10年。仮に20歳で業界入りしたとして、30歳になる頃には、もう他所へ行っている可能性があるのです。
また、企画職というのは、基本的には雑用です。何でも屋です。そう、何でも、やったと言える星です。もちろん詐欺はいけませんが、それこそRPG制作を考えてみてください。イベントセクションにいただけで、「シナリオにかじりました」「カメラをつけていました」「3Dツールに触ってました」などなど、かなりのことが言えます。要するに、転職の際、とても便利です。

もちろんこれは、単なる通論上の憶測ではありません。というのも、私が私を使って実証済みです。具体的には、大手ゲーム会社で制作に関わったタイトルを引っ提げ、ライターの仕事を探してみました。

メールで履歴書のテンプレートを作って、つまり「こんなタイトルの制作に関わりました」「こんなことやってました」というような自己紹介メールを作って、あとはひたすらコピ一&ぺ一スト。
そして仕事を紹介している(=ライターを募集している)人たちに、打診しまくったんですね。

そうしたら、二日後には仕事が山のようにやってきました。たった半年、ゲーム業界にいただけの私に。いわゆる編集ライターの実務経験なんて全くありませんでした。たった半年、業界の中でシナリオに携わっていただけです。しかしそれでも、 「活字経験ゼロ」に比べたら、雇い手からすれば雲泥の差がある、ということなん ですね。

ちなみに、もらった仕事は、すべて丁重にお断りしました。(私的には真似しないことを強くオススメします。敵を作ります。)しかし今になってみれば、少年サンデーの長期連載漫画(『犬參叉』、『頭參字D』など)のプロットを考える仕事、 映画雑誌関係など、面白そうな話も多数きていたので、いくつかは請け負ってみたかったなと思います。ただ、その当時は、なにぶん時間がありませんでした。

何にせよ、言いたいことは一つ。ゲーム業界は(ハードですが)、使いようによっては非常にオイシイということです。特に、「いつか絶対にライターになりたい」「そのためには一にもニにも職歴が必要だ」など、強い信念があるのであれば、 かえって、とりあえずゲーム会社に行ってみる、というのも手です。

が、したいことが何もない状態で入ったらただの地獄です。薄給&残業デフォルトなどの噂は、場所や時期にもよりますが、まあ本当です。漠然と入って根性だけでどうにかなる世界ではありません。くれぐれも、その点はお忘れなきようお願いします。

とにかく大事なのは自分だ、ということ。まず、自分のやりたいことがある。目的がある。自分先にありき。それから、業界へ行く。逆説的ですが、業界へ行ってからやりたいことを決めるのでは駄目だということです。私の友達に、「色々やれそう」という理由だけでゲーム業界に行った女の子がいるのですが、正直、酷いものです。目もあてられません。というのも、自分の意思がないから、いいように会社に利用されているのです。早い話、雑用として。常に人手が足りない部署をたらい回しにされている。何でもできるようになると言えば聞こえは良いですが、下手をすればただの器用貧乏で終わってしまいます。

しかも恐ろしいのは、そんな風に何もないまま業界に入ってしまうと、どうしても「業界先にありき」の考え方に毒されてしまう、ということです。「私はこんなにも会社に貢献している!」「会社のために、こんなにも頑張っている!」

当の本人たちはそれで「生きがいを感じる」と言い張るのですが、私に言わせれば大いなる勘違いです。洗脳されただけです。

あなたは、自分のやりたいことをやるために、ゲーム業界に行くのです。やりたいことを見つけるために、業界へ行くのではない。そんなヌルイ考え方で業界に入ったら、利用されるだけです。大事なのは自分。忘れないで下さい。

『自分』が生きていくためには、『ゲーム』を利用するしかない」。まずはそう言える自分を叩き上げてください。でなければ業界に喰われます。

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