ゲーム業界の最終選考 自己PR・グループディスカッション・プレゼンテーションについて

最終選考……面接の模様は会社によってさまざまですが、だいたい、
自己PR
グループディスカッション
企画プレゼンテーション

一般的な質疑応答のほかに、この三つのうちのどれか、もしくは複数をやらされると思っておいてください。逆に言えば、これ以上のことを求められるケースは極めて稀です。少なくとも、私は聞いたことがありません。
というのも、最終面接まで残るようになってくると、もう人柄とコミュニケ一ション能力を見るくらいしか、人事にも仕事は残っていないからです。

じゃあ、べつに対策なんて必要ないのでは……と思うのは、しかし言語道断。上記三項目だけは、徹底して鍛えておいてください。単純に詰めをしっかりという意味も有りますが、それ以上に、
上に行く企画者は、目立つ奴。
そう、相場が決まっているからです。
つまり、面接は、会社に入るための最終通過点であると同時に、トップへのし上がるためのスタートラインでもあります。ここで「ちょっと異色だ」と思わせることができれば、その後の昇進が、非常にスムーズになる可能性があるのです。

その意味でも、まずは「無難に通過する」なんて意識は捨て、「一発かましてやろう」くらいの意気を持ってください。
その勝負魂こそが、なによりも、あなたを魅力的に見せるはずです。

自己PR

という訳で、まずは「自己PR」です。
そもそも「自己PRって何ぞや?」とお思いかも知れませんが、そのままです。集団面接にせよ個人面接にせよ、「自己PRしてください」「自己紹介をお願いします」 など必ず聞かれるので、予め、それに対する答えを用意しておく必要があるということ。

で、早速ですが目安としては、自己PRの常識I (喋る時間)は
1、30秒
2、1分
3、3分から5分
の、だいたい三パターン用意しておくと、まちがいがありません。

というのも、個人面接なら③だけで十分なのですが、問題なのは集団面接で、つまり一人だけ超長く喋るKYとかもいます。いや、本当にこんな奴いるのかとびっくりするんですが、とにかく、います。だから帳尻合わせのためにも、①②を用意しておいたほうが無難です。

次に、具体的にどう話すかですが、
1. プランナー志望の【名前】です。
2. 【出身地】から遠路はるばるやってきました。
3. 【いつ】、【どこで】、【どうして】、ゲーム業界に入りたいと思い、
4. その中でも特別に、【どうして】、御社に入りたいと思いました。
5. そのために現在、【どうやって】、【武器】を鍛えています。
6. 御社へ入社した暁には、【武器】を生かして、【将来像】をするのが夢です。
7. 【ダメ押し】ので、よろしくお願い致します。
一応、これが喋るべき最低限です。

つまり、①の30秒のパターンに照準を合わせたテンプレです。見れば分かると思いますが、「過去」?「現在」?「未来」の順に、話すべき内容を並べてあります。

②と③に関しては、この30秒のパターンに肉付けしていけば良いでしょう。
ちなみに「一応」と書いたのは、なにも必ずしも、この形に固執する必要はないからです。あなたは、あなたが最も魅力的に見えるよう、話す内容を組み立てればいい。
というか、組み立ててください。
くどいようですが、演出も企画の一端です。

尚、万が一「話す内容が浮かばない」というようなことがあれば、あなたの武器は?ゲーム業界に必要な人物を読んでください。ブレインダンプすることで、自分の武器がみつかります。
あとはそれを、自分なりに、見ず知らずの他人にも伝えられるようまとめておくこと。まとめる際のコツは、「一にもニにも、わかりやすく」。

ここまで来たあなたなら、できます。
できますが、それでもまだ何となく不安だ、という場合は、『就職活動みるみるよくなる面接パワーアップ塾』 実務教育出版社,岡茂信【編著】
こちらを、読んでおいてください。

むちゃくちゃ使えます。一冊読み終える頃には、脳内がスキッと整通されているはずです。
最新年度版を買うのが困難だという場合は、古本屋で同シリーズを探しても問題ないでしょう。時事問題などと違って、面接対策の基本は変わりませんから。

で、最後に応用ですが。
自己PR。
なにも喋るだけが自己PRではありません。例えば絵が武器の場合、ホワイトボードを借りるなりして、走り描くこともできますよね? 計算が武器なら、目の前で製作の必要経費を弾き出してみるとか。

そう、質疑応答だけが面接ではないのです。
業界が欲しがっているのは、こだわりのある人です。拘束の「拘」と書て「こだわり」と読みます。すなわち、「こだわり」=「縛り・統一性」
統一性こそが、最初から最後まで貫く信念こそが、あなたの武器です。
面接では、最初から最後まで一貫して、この、「あなたの武器」を押し出すようにしてください。特に一次・二次・三次と、面接が複数回ある場合。それこそ三回ともバラバラなことを言ったら、まずまちがいなく落とされます。

ただし、あまりにも同じ話ばかりをしすぎると、悪い意味で専門バカだと思われてしまうので、適度にリングアウトさせるのも忘れないでください。

リングアウト、というのは、要するに、一見武器と関係なさそうな分野の話をすることです。で、最後には武器につなげること。早い話、話にオチをつけるということです。

一番準備のしようがないように見えて、実は最も、地道な努力を踏んだ者が勝てる場所。それが面接です。

グループディスカッション

さて、次にGD (グループ.ディスカッション)対策です。
「Group (集団)」「Discussion (議論)」。ここでは特に、ディベートではなくディスカッションのことを指します。要するに、競い合うのではなくて協調するほうですね。(……と、言われてピンと来ない場合はぐぐってください)

例によって、最低限の基礎事項に関しては、下記の書籍を参照しておいてください。ベースとなるルールは、ゲーム業界も他業界も変わりません。

【参考文献】
『就職活動みるみるよくなる面接パワーアップ塾』
実務教育出版社,岡茂信【編著】
※GDの専門書ではありませんが、十分な情報は記載されています。下手な専門書に手を出すより、面接と併せてこれ一冊、という方が効率も良いでしょう。

ただ、なにぶんGD自体が最近起用され始めた採用手段なので、古い年度版には載っていないかも知れません。悪しからず。

大体の流れが掴めたら、次にゲーム会社特有のGDについてお話します。 まずベースに関しては、与えられた議題について、 チームで話し合い、 チームの結論を出す。
というように、つまり一般企業で求められるGDと変わりません。が、特に重要なのは、あくまでもチームで話しあい、チームの結論を出すという点。

GD終了時に、一人でも、そうたった一人でも反論を抱えた仲間が残っていたのでは、ダメだということ。
となると、制限時間は大体10分?15分でしょうから最初の1分?2分で、全員でブレインダンプし、 10分くらいでブラッシュアップ、最後の5分くらいで一気にまとめ上げる。
と、こんな感じにタイムスケジュールを組む必要があります。

「ブレインダンプ」という言葉が出てきた時点でなんとなく予想はついているかも知れませんが、やはりそこは、ゲームプランナーを採るための選考過程。
GDの議題は、その場でゲームを企画させる、というものがほとんどです。
つまり、15分で一本ゲームを考えられるようになっておかなければキツイ。

GD自体の訓練(時間内に話し合って、まとめる)はもちろん、そもそもの企画力を鍛えておかないと、話になりません。
筆記でも、ごく稀に似たような問題( = 10?15分でゲームを考えさせる)が出されます。
また、ゲームを企画する上では、当然アイディア力だけではなく、そのアイディアが有効だと論理付けるだけの説得力、散らばったアイディアを取捨選択し一つにまとめる構築力も、なければなりません。(でなければ、時間内にチームの結論を導き出すということはできません。)

説得力をつける方法は様々ですが、最も手っ取り早く、また確実な手段は、知識を身につける、ということです。
早い話、業界ニュースに敏感になってください。
できれば業界に限らず、あらゆる世論に興味を持ったほうが良いのですが、まずは業界の中の動きだけにでも着目すること。専門家の意見や実例・データや数値を引用できるようになれば、嫌でも言葉の裏に説得力が滲み出ます。

以下に、いくつか参考となるサイトを挙げておきます。
▼【参考サイト】
1.IT メディア +D games http://gamez.itmedia.co.jp/
2. ファミ通.COM http://www.famitsu.com/
3. 4 Gamer.net
4. 日経ネット http://www.nikkei.co.jp/
※1?3はゲーム業界に特化したニュースサイト
※4は一般のニュースサイト
この他にも、有効なソースサイトは多数存在します。探してみてください。探すことでリサーチ力も養えますし、目も肥えてくるはずです。

あとはそれを、続けること。
特に「読む」という意味では、せいぜい10?20分もあれば、各サイトの最新記事に目を通すくらい、十分にできるはずです。一年後の自分を想像しながら、毎日、継続的に情報を取り入れるようにしてください。何もしないでいるのとは、雲泥の差が出てきます。

他方、話は戻りますが、構築力を身につけるには。
ひたすら、鍛錬あるのみです。具体的には、毎日企画書(……でなくとも、せめて簡単な草案)を書いてみるとか、あるいは、それこそタイムを計って、実際にグループディスカッションの練習をしてみることが有効です。

もし、練習するにも「仲間がいねえ!」という場合は、ミクシィで、自主的に同士を募ってみると良いでしょう。それこそmixiなどでプランナー志望者のコミュニティを立ち上げ、定期的にGD大会を主宰する、なんていうのも面白そうですね。

ちなみに、同じ練習するのであれば、最低でも5?6人のチームを4つほど作っておいたほうが吉です。全チームが同じテーマでディスカッションをし、結論や、 そもそものディスカッションの良し悪しを比べてみるのです。そうすれば、議題に対する考え方以外にも、司会進行のとりかた、書記の危うさ、プレゼンの仕方に至るまで、様々なことが見えてきます。養われるのは、構築力だけではないはずです。

場所は、べつに公園でもファミレスでも(公共の迷惑でなければ)構わないのですが、できれば本番同様ホワイトボードがあったほうが良いので、図書館や公民館で多目的ホールを借りると良いでしょう。利用時間は制限されますが、そもそもGDは制限時間内に行うものですし、かえってグダグダにならずに済みます。

さて、ここまで述べてきたことを、簡単にまとめてみます。要は、ゲーム会社の GDで上手くいくためには、一般的なGDの基礎の上に、
アイディア力
説得力
構築力
この三つを、特に重点的に鍛えれば良いということです。そしてその鍛える方法としては、日々の鍛錬より他にありません。ありませんが、そもそも、「そこまで準備してる余裕ねえ!」という場合もあるかと思います。それこそ最終選考のGDが明日に迫っている、とか。もし、あなたがそんな逼迫した状態に置かれているのであれば、
2ちやんねる http://www.2ch.net/
みんなの就職活動日記 http://www.mkki.ne.ip/

この辺りのサイトで、あなたの志望会社特有の、GDの様子を調べてしまうと良いでしょう。予め欲しがっている人材が分かればしめたもの。あとは、その「欲しい人材」に適合するように、本番で演技すればいいだけの話です。ただし、武器を主張するのも忘れないでください。演技をするにしても、あなたが、あなたである範囲を飛び出さないことが重要です。

というか、極論を言ってしまうと。
そもそも企業がGDを実施している場合、八割がた、ほしい人材は、以下の二つのうちのどちらかです。
1、我が強いやつ
2、周りに合わせられる奴


ご覧の通り、真反対の2タイプ。
もちろん、極端なのはダメです。例えばに『我が強いやつ』しても、人の話に左右されないのと、人の話に全く耳を貸さないのとでは、180度異なります。前者は美徳ですが後者は悪徳です。
それを踏まえた上で、ゲーム会社の場合、どこまでも我が道を突き進む強烈な個性 (天才肌・ディレクタータイプ)が欲しいのか、協調性のある奴(努力型・プロデューサータイプ)が欲しいのか。どちらに偏っているかは、その企業の通念に拠りますが。

なんにせよ、公式サイトの「企業通念」や「事業概要」といった項目に目を通してみることが、地味ながら、大きな戦力となるはずです。少なくとも上記①②のどちらかに自分をよせるくらいなら、演技というほど難しいことでもないですし、本番で即実行できるはず。準備期間がない場合は、特に意識してみてください。

以上で、GDの説明は終わりです。
GD自体の説明、特にテクニック的な部分の解説は、敢えて、省かせて頂きました。ここで触れずとも、巷に有効な書籍やサイトが溢れかえっているからです。

だから、一つだけ最後に言うとすれば、結局、特に新人がやらされるGDなんて、プロレベルは求められていないのです。 じゃあ、何が見られているのか? 答えは人間性です。それを忘れないでください。
仲間を信じられない奴にリーダーは務まらないし、他人任せな奴にいい仕事はできない。そういった、人としての質を見られているという意識を、常に、持ちつづけること。下手な小手先のテクニックに注意を払うよりも、その方が遥かに大切ですし、受かるためにも有効です。

で、具体的にどうすればいいか、ということなんですが。
名前を聞いてください。
必ず。
本番で、チームメンバ一人ひとりの。

もし、あなたが、いずれリーダーになるつもりがあるのなら「チームをまとめる」とか「統率力」とか、「リーダーシップ」とかやたらと集団にまつわる言葉が引き合いに出され、つい忘れがちなんですが。結局、チームって、個人の集まりなんです。一人ひとりが重なり合って、チームになっている。それを、絶対に忘れないでください。

良い医者は必ず、患者さんの名前を聞きます。どれだけ大手の病院になっても、流れ作業が当たり前のような状況になっても、必ず。
リーダーシップがある、ってよく言いますが。リーダーシップって何でしょう。良いリーダーの条件って、何だと思いますか? 働きやすい環境、空気を作ること? メンバーを引っ張っていけること? なるほど耳にすることは多いですが、なにぶん具体性に欠けます。

上手くチームをまとめるって、それこそ、どうすれば上手くいくと思いますか。
答えは、たった一つ。
仲間の才能を見つけて、延ばしてあげること。
それだけ。

例えばプランナーの部下なら、面白い意見を言ったなら、それが面白いと褒めてあげる。つまらないことを言ったときも、決して頭ごなしにけなさない。ちょっと考えて、面白くなりそうな要素を拾ってみる。なるほど、ここをこんな風に応用すればいいものができそうだと、とにかく、可能性を引き出してみる。仲間から。その繰り返し。
叱っていいのは、信頼を勝ち得た後なんです。

だから、特に初対面のメンバーと行うGDで、他人の意見をただ否定するなんて、 論外です。とりあえず、相手を立ててあげてください。立てるだけではなく、仮につまらなそうな意見を言ったのだとしても、そこから、あなたが、なにか面白い要素を引き出すべく、頭をフル回転させてください。

仲間の才能を見つけて、延ばしてあげてください。
それを、短時間で行うことができれば、人事に、見せることができれば、あなたは受かります。十中八九間違いなく。あ、ただ。仲間の意見を応用するばかりで、 自分の意見を何も言わないのは、ダメですが。他力本願だと思われてしまうので。そこは気をつけてください。

何にせよ。
「勝とう」と奮闘している見苦しい姿を晒すよりも、「勝たせてあげよう」という 自然体・余裕を構築すべく、日頃から自分を磨くこと。そう結局、「準備がものを言う」ということに違いはないので、どんなときもプランナーとしての自覚を持ち、鍛錬に励むのを忘れないでください。

プレゼンテーション

お疲れ様です。
ようやく、最終選考、最後の山にやってきましたね。ここを登りきれば、あとは慎重に降りるだけです。
さて、プレゼン。「Presentation (提示)」。

広辞苑には、「提示。発表。特に広告会社が広告主に対して行う宣伝計画の提案。 プレゼン」と記載されていますが(例によって基本はぐぐってください)、ここでは 特に、「企画立案者が企画選択者に対して行う企画の提案」のことを指します。

つまり、ゲーム業界におけるプレゼンとは、「自分の企画を通すため」「仕事をGETするため」の、アピールの機会です。

が。あなたが行うプレゼンは、少しだけ、いえ大分、趣旨が異なります。
そう、あなたは、あくまでも「会社に潜り込むため」に、もっと平たく言うと、「人事に採ってもらうため」「コイツ面白い奴だと思ってもらうため」に、プレゼンを行うのです。
まずは、それを念頭に置いてください。

というのも、ちょっと考えてみてください。
あなたは、プレゼンする機会を与えられた。つまり、最終選考までは残っている。 それがどういうことなのか。そう、当然ながら、書類審査は通過しているということです。
つまり、人事は、既にあなたの企画書を見て、面白いと思っているのです。

通常の企画プレゼンであれば、制作に値すると思ってもらうこと、つまり、それだけ「面白い」「興味深い」と感じてもらうことが目的です。が、今回のあなたのプレゼンに至っては、その通常の目的は、既に達成されてしまっている。

であれば、人事は何のために、わざわざプレゼンをさせるのか?
答えは、あなたの人柄を見るためです。
書類審査や筆記だけでは計り知れなかった、人間としての器・プランナーとしての可能性を知るためです。

従ってあなたは、企画を上手く説明することよりも、あなた自身を上手く魅せる方法を考えるべき。なのですが、いきなり「自身を魅力的に演出しろ」と言われたって、具体的にどうすればいいのか、ちょっと途方にくれると思います。安心してください。ここまで来たあなたなら、もう、分かっているはずなんです。何も難しいことはない。

そう、単純に、武器をプレゼンすればいい。
もう少し厳密に言えば、武器を最大限に活かして、企画のプレゼンを行えばいい。 企画プレゼンという材料を使って、あなたの武器をアピールする、と言い換えても良いかもしれません。

通常のプレゼンならば、これが逆な訳ですが。武器はあくまでも企画プレゼンのために使う。
ただ、今回あなたは、あなたを、採ってもらうためにプレゼンを行うのです。くどいようですが、企画を採ってもらうためではありません。
極端な話、企画のプレゼンは、あなたをアピールするための踏み台でしかありません。
それを忘れないでください。

だからぶっちやけ……こう言うと多少語弊がありますが、企画のプレゼン自体は、 失敗しても問題ないんです。実際私も、(私の時はGDのプレゼンだったんですが) 途中でチームメンバーに投げました。
ただ、企画プレゼンは失敗しても構わないから、あなたをプレゼンすることだけは、失敗しないようにしてください。
絶対に。
そう、絶対に失敗しないように、周到な準備をしてください。

なぜか巷では、プレゼンが上手い人=アドリブが上手い人=カリスマ性のある人、 と認識されているようですが(そしてそういう人も世の中には確かに存在しますが)、 基本的に、プレゼンとはマラソンのようなものです。
スタートラインに立った地点で、つまり走りこんだ量で、勝負が決まっているのです。
プレゼンの勝敗は準備で決まる。
本番にどうこうなるものではありません。要は。

他のライバルたちと一線を画すためにも、企画書同様、仕掛けを用意してください。 その仕掛けるヒントを、これからお話していきます。どうぞ盗むだけ盗んで、応用してください。他でもない、あなたの武器を研ぐために。

前置きが長くなりましたが、言いたいことは一貫して一つだけです。
最終面接のプレゼンでは、あなたを、プレゼンしてください。
企画プレゼンという材料を使って、最大限に、あなた自身をアピールしてください。
あなたの存在さえ上手く主張することができれば、企画プレゼンで失敗したとしても、大した問題ではありません。
それを踏まえた上で、次項以降に目を通していってください。

武器を魅せる準備

さて。
基本的に、面接でやらされるプレゼンは、2パターンあります。
一つ目は、自分の企画プレゼン。一次審査で通過した企画書を元に、あなた一人で、人事に対してプレゼンを行う。
そしてもう一つは、GDの企画プレゼン。チームで考えたゲーム企画を、その場で、チームで、プレゼンする。

どちらをやらされるかは企業によりますが、とりあえず、この2パターンの準備さえしておけば、本番で大失敗するということはないはずです。従って、本項目では、この2パターンについて、それぞれの準備方法を記載していきます。

一人プレゼンの対策

さて、まずは、自分の企画をプレゼンする場合。
最初に言います。
こちらの対策は簡単です。
もちろん一人で立ち向かう分、本番で緊張はするでしょう。が、事前準備さえ怠らなければ、いくらでも対処のしょうがあるのが、一人プレゼンの特徴です。というのも、まず単純に面接まで一週間もあれば、50回は予行演習できます。
また、自身で作成した企画書が、そのままカンニングペーパーになるというのが強い。もちろん、ただ企画書を棒読みしても、何の意味もありません。そういうことではなくて、要は企画書の所々に、
「ここで5秒ほど間を取る」
「ここでホワイトボードを借りて、図解」
「ここでPCを持ち出す」
「ここで、予め作成しておいた動画を見せる」
「ここでとっておきのジョーク」
などなど、プレゼンの構成を書きこめるということ。その意味で、企画書が非常に役に立っということです。

そして……もうお気づきですね。
そう、一人でプレゼンする場合、自分が最もプレゼンしやすいように、予め、土俵を作っておくことができるのです。つまり、「ここでホワイトボードを借りて、図解」「ここで、予め作成しておいた動画を見せる」見せ たいもの・見せられるものは、駄目もとで全部持ち寄ってしまえばいい。

それこそフラッシュが使えるなら作成した動画を、絵が描けるなら描いた絵を、持参して、さらにあなたの企画プレゼンに組み込んでください。それが、一人プレゼンの何よりの強みであり、ある意味では唯一の必勝法です。

言葉や文章が武器なら、その場でゲームのキャッチコピーを考えてみせても良いでしょうし、数値やデータが武器なら、リサーチした膨大な資料をバサバサバサっと人事の目の前に落としてみても良いでしょう。いや落とすのは態度的によろしくないですが、とにかく見せてみましょう。
企画プレゼンを踏み台にして、あなたをアピールする、という意味。
お分かり頂けたと思います。

ちなみに、なにも絵や映像制作スキルなど、目立つものだけが武器ではありません。だから、仮に絵やプログラムがてんでダメだったとしても、 落ちこむ必要はありません。
というのも、私の友達、Rさんの武器は、開発援助への思いでした。思いをプレゼンするって、それこそどうすればいいと思いますか?

答えは簡単です。開発援助に、一番役立つものを見せればいいのです。そんな訳で、彼女は面接の最中、終始、「笑顔でいた」と言っていました。なるほどアニメの制作会社など、制作進行管理の子が可愛いほうが、絵の上がりは早いそうです。職場の空気を明るくするというのも、立派な武器です。
というか、むしろ。こうした形のない武器をアピールする方が、よりセンスを問われるので、ある意味チャンスだとも言えます。

心配しなくても、「自分の武器を把握している」。その事実だけで、あなたは他のライバルたちより、一歩もニ歩も抜きん出ています。

実際、賭けてもいいですが、十中八九、最終面接に来るライバルたちは手ぶらです。「ゲーム業界を目指す以上、コミュニケーション能力 プレゼンスキルなんてあって当たり前」、そう思い、敢えてアドリブを選ぶ愚か者が、 それはもう驚くほどいます。で、当然ながら、そんな「正攻法」でぶつかる 彼ら彼女らは、大抵は落ちます。

「コミュニケーション能力・プレゼンスキルなんてあって当たり前」であればこそ、その次の一手を用意するべきだったのに。彼ら彼女らは、最後の最後で、自分が企画者であることを忘れたからです。

再三言って参りましたが、あなたは企画者です。
いつ、どんな場所においても、「自分は企画者である」ということを忘れないでください。たとえそれが最終面接という場であったとしても、あなたはプランナーです。人を楽しませてナンボです。驚かせることが仕事です。

人事は、観客です。
人事というターゲット層を相手に、あなたなら、どう仕掛けるか。恐らくは5 メートル?10 メートル四方の面接室、ホワイトボード、場合によっては横に座るライバル、机、椅子、天井、壁、窓……あなたの武器。それらの材料を使って、どう魅せるか。

最後の一瞬まで、プランナーであり続けた人間こそ、業界に入る資格を与えられます。結局は、プレゼンにしても王道。「創意工夫」こそ、ゲームプランナーの、唯一絶対の必勝法です。

ここまで述べてきたことを、簡単にまとめてみます。
結局、一人プレゼンの準備は4つだけです。
1、プレゼンの構成を考える(基本です。ググってください)
2、①を元に、武器のアピール材料・仕掛けを用意する。
3、①に、②を組みこむ。
4、本番までひたすら予行演習。誰かに見てもらうと尚良し。

……④の「誰か」は、企画書やGDのとき同様、素人か、あるいはオンラインでプロを探して見てもらうと良いでしょう。

①のプレゼン構成に関してはあなたの企画はあなたにしか分からないので、やはり最後は、自分なりに暗中模索し、自分の、作戦を立てるしか ありません。それでも、私なりに何か一つだけアドバイスするとすれば。
トップダウン形式が有効です。たとえどんな企画であれ。

つまり、プレゼンの際は、最初に必ず概要を述べてください。ゲーム概要はもちろん、プレゼン概要も。「これは▲▲なゲームです。これから、■■という手順で詳細をお話して参ります」、みたいに。▲▲にゲームの概要、 ■ ■にプレゼン概要が入るわけですね。

ちなみに、プレゼン概要というのは例えば、企画書の項目順に説明する。ゲーム画面ごとに説明する。システムごとに説明する。何かしらストーリーを作って、それに沿って説明する。早い話、「どうやって説明していくか」という、説明です。
「これから、どんな手順で、何を話されるのかが、最初にわかる」。それだけでも、聞き手は、格段に話に入りこみやすくなります。いきなりプレゼンに入ることだけはやめましょう。最低でも、
簡単な挨拶
ゲーム概要
プレゼン概要
この3手順を踏んでから、本プレゼンに入るようにしてください。

で、本プレゼンの中身に関しては、自分で考えてください。くどいようですが、あなたの企画を魅せる方法は、あなたにしか分かりません。というより、あなたこそここまで来たあなたこそ、あなたの企画とあなた自身の魅力を、最も把握しているはずなのです。

だから、どんな一流のプロに任せるよりも、あなた自身で構成を組むほうが、遥かに確かであり有効です。これは詭弁ではなく事実です。
あ、ただ、時間にだけは注意してください。まさか、一人で一時間もプレゼンさせてもらえるはずはありませんので、
3 分
5分
10分
このどれか(もしくは複数)に的を絞って、プレゼンの構成を組むようにしてください。恐らく、下手なプレゼンだと5分でも聞き手は苦痛です。その意味でも、飽きさせないために仕掛けを用意しておいてください。

さて、以上で、一人プレゼン対策の基本は終了です。GDプレゼン対策の基本と、両プレゼン対策の応用に関しては、後述を参照してください。

GDプレゼンの対策

次に、GDのプレゼン対策についてお話します。
GDのプレゼンというのは、チームがGDで出した結論を、その場で、つまりアドリブで発表するものです。
まずは、GDプレゼン特有の、三つの特徴を把握してください。

一つ目。
GDのテーマが、事前に知らされるということはありえません。つまり、 GDプレゼンは、一人プレゼンと違い、周到な準備をするということができません。

二っ目。
あなたが立候補しなければ、そもそもプレゼンの機会自体がやってきませ ん。文字通り、GDはGroup Discussionなわけですから、あなたが率先してやろうとしなければ、チーム内の他の誰かが、プレゼンを担当することに なります。

三つ目。
基本的に、プレゼン担当者は一人ですが、それが絶対のルールではありません。繰り返しになりますが、GDプレゼンの目的は、チームの結論を発表するというもの。従って、チームの目的を正しく伝えるためならば、チームの力を頼っても全然問題ありません。むしろ、大いに頼るべきです。

以上の三点を踏まえた上で、立候補する覚悟をしてください。 これが、GDプレゼン対策の全てです。

と、言いたいところなのですが……もう少し具体的にお話します。
早い話、GDプレゼンは対処のしょうがないのです。対処法がないということは、つまり、対処してもあまり意味がないということです。
付け焼刃でも通用するスキルがあるなら是非身につければいいと思うのですが、そういった小手先のスキルは、アドリブプレゼンでは一切通用しないと考えておいてください。

逆に言えば企画力・瞬発力を身につけ、一人プレゼンの対策も十二分に練りこみ、更にGDにおいても練習に練習を重ね たあなたなら、敢えてなにか準備する必要はありません。ないはずです。
と、言われて信じたあなたは、まだまだ修行が足りません。「準備方法がない」。なければ捻りだすのが企画の仕事です。

さて、GDプレゼンの話に戻ります。
幾つか、ヒントを挙げておきましょう。
まず、GDのプレゼン担当=代表一名、と思われがちですが、べつにこれに固執する必要はありません。時間の制限さえどうにかできるのならば、チ ーム全員でプレゼンしたって良いのです。例えばシステム担当、ストーリー 担当、音響担当、といった具合に、セクションで分けて、各々で担当する。 可能ですよね。その方が責任も分散されますし、一人で全て任されるより、 幾分気は楽なはずです。

あるいは。
仮に一人で請け負ったのだとしても、途中でつまずいたら、チームメンバ一にヘルプを求めましょう。つまずいた項目について、特に多大な意見を述ベていたメンバーに、バトンタッチしてしまえばいいのです。(ちなみにこれは、実際に私がやったことです。)
上手くバトンを引き継いでくれればしめたもの。もし厳しそうであれば チーム全員で上手くフォローしましょう。

何にせよ、タッグを組むのが重要です。受かるときは全員で受かる、一蓮托生、くらいのつもりで臨んでください。
あとは、練習あるのみです。というか、GDのプレゼンがあるということは、そもそもGDがあるはずなので、その練習の際に、プレゼン練習も兼ねてしまうのが良いでしょうって、既に練習済みでしょうか。
であれば、自分が受ける会社のGDの様子も、既に、各種サイトで調査済みだと思います。もしまだであれば、一通り目を通しておいてください。
以上で、GDプレゼン対策の基本は終了です。



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